初心者が学ぶ無人航空機

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海陸風・山谷風・ビル風・ダウンバーストとは?局地的な風とドローン飛行

ソラタ

私が勉強中に引っかかったポイントです。「海陸風・山谷風・ビル風・ダウンバーストとは?」試験勉強中に詰まったポイントです。

一緒に整理します。

この記事の要点

局地的な風とは、地形・地表面の性質・建物の影響で特定の場所に発生する風です。天気予報の風速には反映されにくく、現地でのリスクが高まります。

海陸風・山谷風・ビル風・ダウンバースト(マイクロバースト)が主な種類です。

ダウンバーストは積乱雲から発生する強烈な下降気流で、短時間で地表付近の風向・風速が急変します。特に小規模なマイクロバーストは突然発生するため、積乱雲の近くでは飛行を避けることが重要です。

天気予報で「風速3m/s」と表示されていても、飛行場所の地形・建物・海岸線の影響で、その数倍の風が吹いていることがあります。局地的な風のメカニズムを理解することが、現地での飛行判断に不可欠です。

ザックリ言うと、「天気予報には出てこない風」が局地的な風で、場所の特性(海・山・ビル・積乱雲)によって発生パターンが決まっています。

局地的な風の種類と発生メカニズム

局地的な風は発生原因によって分類されます。それぞれ発生する場所・時間帯・特徴が異なるため、飛行エリアに応じたリスク評価が必要です。

海陸風(海風・陸風)

海と陸の温度差が原因で発生する局地的な風です。

時間帯風の名前風向発生理由
昼間海風(うみかぜ)海→陸太陽熱で陸が暖まり上昇気流→海から空気が流れ込む
夜間陸風(おかぜ)陸→海夜間に陸が冷えて下降気流→陸から海側へ流れ出す
朝・夕朝凪・夕凪ほぼ無風海風と陸風が入れ替わる過渡期に生じる一時的な無風状態

海岸付近での飛行では、昼間は海側から強い風が吹き込むことを想定してください。海風は午後に強くなる傾向があります。

山谷風(やまたにかぜ)

山の斜面の加熱・冷却によって発生する局地的な風です。

時間帯風の名前風向発生理由
昼間谷風(たにかぜ)谷→山(上向き)太陽で斜面が温まり上昇気流が発生→谷から山へ吹き上がる
夜間山風(やまかぜ)山→谷(下向き)放射冷却で斜面が冷えて下降気流→山から谷へ吹き下りる

山岳地帯での飛行では、谷を吹き上がる風や稜線付近の複雑な気流に注意が必要です。稜線を越えると風向・風速が急変することがあります。

ビル風

高層建物の周辺で発生する複雑な強風です。建物が風の流れを遮ることで、建物の角付近・通路状の場所・建物の陰で風が集中・加速します。

ビル風は天気予報や風速計の数値には反映されません。市街地・高層ビルの密集エリアでの飛行では、地上で穏やかな風でも建物の影響で機体が突然流される可能性があります。

ダウンバーストとマイクロバースト

積乱雲から発生する強烈な下降気流が地表に衝突し、水平方向に広がる現象です。

種類規模特徴
ダウンバースト直径4km以上広範囲に強風が広がる。継続時間は数分〜10分程度
マイクロバースト直径4km未満局所的だが風速が極めて大きい。突然発生し、短時間(1〜5分)で終わる

ダウンバースト・マイクロバーストは積乱雲の近くで突然発生します。積乱雲の真下や近傍では、上昇気流・下降気流・強烈な横風が複合的に発生するため、積乱雲が見えた場合は速やかに飛行を中止してください。

つむじ風

地面付近の強い上昇気流が渦状になった現象です。アスファルト・太陽光パネル・砂漠などの熱せられた地表面の上で発生しやすく、機体が突然引き込まれる危険があります。

海陸風・山谷風・ビル風・ダウンバーストなどの局地的な風については、無人航空機の飛行の安全に関する教則(下図)でも解説されています。

局地的な風の種類(国土交通省 無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版 p.73):海陸風・山谷風・ビル風・ダウンバーストがドローン飛行に影響する局地気流
出所:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版」(2026年2月)p.73 局地的な風の種類:海陸風(海と陸の気温差による日変化)、山谷風(昼は谷風=アップドラフト、夜は山風=ダウンドラフト)、ビル風(剥離流・吹き降ろし・逆流)、ダウンバースト(積乱雲からの強下降流)が無人航空機の飛行に影響する。

学科試験で混同しやすいポイント

「海陸風は昼夜で向きが逆になる」「山谷風も昼夜で向きが逆になる」という対称性を整理しましょう。昼間は温まった側(陸・山斜面)から上昇気流が発生し、そちらへ風が向かうと覚えると混乱しにくいです。

ダウンバーストとマイクロバーストの違い(規模)も問われます。

混同しやすい用語

海風(うみかぜ):昼間に海から陸へ吹く風。陸が温まることで発生。

陸風(おかぜ):夜間に陸から海へ吹く風。陸が冷えることで発生。

谷風(たにかぜ):昼間に谷から山へ吹き上がる風。斜面が温まることで発生。

山風(やまかぜ):夜間に山から谷へ吹き下りる風。斜面が冷えることで発生。

ダウンバースト:積乱雲から発生する強烈な下降気流が地表に衝突・水平拡散する現象。直径4km以上のものをダウンバーストという。

マイクロバースト:ダウンバーストのうち直径4km未満の小規模なもの。突発性が高く特に危険。

学科試験対策|管理人の一言

「海陸風・山谷風は昼夜逆転」「ダウンバースト=積乱雲由来」が試験のポイントです。マイクロバーストとダウンバーストの規模の違い(4km)も数字として押さえておきましょう。

局地的な風は天気予報に出ないため、現地確認の重要性を問う問題とセットになることがあります。

一問一答

Q1. 昼間に海岸付近で海から陸に向かって吹く風を何というか。

A1. 海風(うみかぜ)。陸が太陽熱で温まり上昇気流が発生するため、海から補填する形で風が吹き込む。

Q2. 積乱雲から発生する強烈な下降気流が地表に衝突し広がる現象を何というか。

A2. ダウンバースト(直径4km以上)またはマイクロバースト(直径4km未満)。

Q3. 昼間に山の斜面を吹き上がる風を何というか。

A3. 谷風(たにかぜ)。斜面が太陽熱で温まり上昇気流が発生するため谷から山へ吹き上がる。

まとめ

局地的な風は地形・地表面・建物・積乱雲の影響で発生し、天気予報の風速には反映されません。海陸風・山谷風は昼夜で向きが逆になり、ビル風は市街地で突発的に発生します。

ダウンバースト・マイクロバーストは積乱雲近傍で発生する極めて危険な現象で、積乱雲が見えた場合は直ちに飛行を中止してください。

関連記事:風速が強いとなぜ危険? 高気圧・低気圧・前線とは? 雲の種類と飛行への影響は?

参考資料

・無人航空機の飛行の安全に関する教則(国土交通省 第4版)

・気象業務法(昭和27年法律第165号)

・気象庁 航空気象情報

この記事を書いた人

ソラタ

30代。二等無人航空機操縦士の技能証明取得を目指して勉強中。学科試験で詰まったポイントを整理してお伝えします。