初心者が学ぶ無人航空機

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気象情報の読み方とは?飛行前に確認すべき天気情報の種類を整理

ソラタ

「飛行前にどの気象サービスを見ればいい?風速の数字だけ確認すればいい?」気象情報の種類と飛行判断に必要な確認ポイントを整理します。

この記事の要点

ドローン飛行前に確認すべき気象情報は、一般天気予報・風速予報・雨雲レーダー・雷情報などです。航空気象情報(METAR・TAF)は空港周辺の精度が高く、より詳細な気象条件の把握に役立ちます。

複数の情報源を組み合わせて判断することが重要です。一つの情報だけで判断せず、現場での目視確認も加えた総合的な判断を行います。

「天気予報を見たら晴れだったのに、現場に行ったら風が強かった」「突然雨雲が近づいてきた」。これは気象情報の確認が不十分だったり、情報の種類が適切でなかったりすることが原因のひとつです。

ドローンの飛行前には、使う気象情報の種類と読み方を知っておくことで、より適切な飛行判断ができます。一般向けの天気予報から航空専門の気象情報まで、それぞれの特徴を理解して活用しましょう。

簡単に言えば、「天気予報はあくまで目安で、ドローン飛行には風速・雷・雨雲の接近など複数の観点でチェックするのがコツ」です。

一般天気予報の見方

気象庁や民間気象会社が提供する一般天気予報は、飛行前確認の基本情報となります。以下の点を重点的に確認します。

確認項目確認内容飛行への影響
風速・風向飛行時間帯の風速予報(m/s)、風向き機体の限界風速を超えないか確認
降水確率・降水量飛行時間帯の降水確率・雨量雨天飛行の可否・IP等級の確認
雷注意報雷注意報の発令状況発令中は原則飛行を回避
気温最高気温・飛行時間帯の気温密度高度・バッテリー性能への影響
視程霧・もやの予報目視飛行の可否判断

ピンポイント天気予報サービスの活用

一般天気予報の地域区分は広いため、飛行地点のピンポイントな気象予報を提供するサービスも活用します。スマートフォンアプリやウェブサービスで1時間ごと・1km程度の解像度で風速・天気を確認できるものがあります。

ピンポイント予報は一般予報より細かく確認できますが、誤差も存在します。複数のサービスを比較したり、現場での状況確認と組み合わせることが重要です。

雨雲レーダーの読み方

雨雲レーダー(気象レーダー)は、現在の雨雲の位置・強度・移動方向をリアルタイムに確認できる情報源です。飛行直前・飛行中にも確認することで、突然の降雨に備えることができます。

確認ポイント確認内容
雨雲の位置飛行地点に雨雲があるか、近くにあるか
移動方向・速度雨雲が飛行地点に向かってきているか、どのくらいで到達するか
雨雲の強度色(色が濃いほど降水量が多い)で強度を把握
時間変化数十分前からの変化を見て発達・衰弱を判断

雨雲が急速に発達している場合(積乱雲の形成)は、たとえ現在地点に雨がなくても早めに飛行を中断する判断が重要です。

航空気象情報の種類(METAR・TAF)

航空気象情報は、航空機の運航を目的として作成される専門的な気象情報です。空港周辺の精度が高く、ドローンの飛行計画にも活用できます。

略称正式名称内容更新頻度
METAR飛行場定時気象通報(現況)観測時点の実際の気象状況。風向・風速・視程・雲量・気温・露点・気圧など通常1時間ごと(または30分ごと)
TAF飛行場予報今後の気象予報。風向・風速・視程・雲量の予想値。変化時刻も含む一般的に6時間ごと更新

METARの基本的な読み方

METARは一定の書式で記述されます。以下に主要な要素を示します。

例:METAR RJTT 210000Z 27010KT 9999 FEW020 22/14 Q1015 NOSIG

記号・数値意味
RJTT空港識別コード(東京国際空港の例)
210000Z観測日時(21日00時00分UTC)
27010KT風向270度(西)・風速10ノット
9999視程9999m以上(10km以上)
FEW020雲量FEW(1〜2オクタス)・雲底高度2000フィート
22/14気温22℃・露点14℃
Q1015海面気圧1015hPa
NOSIG向こう2時間に顕著な変化なし

風速はノット(kt)で表記されることが多いため、m/s との換算(1kt≒0.514m/s)が必要です。詳細な記号の意味は国土交通省・気象庁等の最新情報でご確認ください。

飛行中止の判断基準の考え方

気象情報に基づく飛行中止の判断は、機体仕様・飛行目的・飛行場所によって異なります。一般的な目安として以下を参考にしてください。

気象条件判断の目安
風速が機体の耐風速限界に近い飛行を延期・中止
雷注意報・雷雨が発生または接近中飛行を中止
雨雲が急速に発達・接近している早めに飛行を中断
霧・視程不良(目視飛行困難)目視内飛行は原則中止
強風注意報・暴風警報飛行を中止

最終的な飛行判断は操縦者・管理者の責任で行います。気象情報の数値だけでなく、現場での目視確認・風の感覚・周囲の状況を総合して判断してください。

飛行判断の根拠となる気象情報源(アメダス・気象レーダー・実況天気図・予報天気図)については、無人航空機の飛行の安全に関する教則(下図)で一覧として示されています。

安全な飛行のための気象情報源(国土交通省 無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版 p.70):アメダス・気象レーダー・実況天気図・予報天気図・悪天解析図
出所:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版」(2026年2月)p.70 飛行前に確認すべき気象情報源:アメダス(各地の風速・気温・降水量)、気象レーダー(雨雲の位置・強度)、実況天気図・予報天気図(前線・高低気圧の位置と移動方向)、悪天解析図などをインターネットで入手して確認する。

学科試験で混同しやすいポイント

METARは現況情報、TAFは予報情報という区別が試験でよく問われます。また、METARの風速表記はノット(kt)であることも確認しておきましょう。

混同しやすい用語

METAR(メタ―):飛行場定時気象通報。実際に観測した現況の気象情報。

1時間または30分ごとに更新される。

TAF(タフ):飛行場予報。今後の気象予報。

風向・風速・視程・雲量の変化を予測した情報。6時間ごと更新が一般的。

学科試験対策|管理人の一言

METARとTAFの違い(現況vs予報)は試験の頻出ポイントです。METARの記号(風向・風速・視程・雲量など)の読み方も問われることがあります。

実際のMETAR電文を見て「風向〇〇度・風速〇〇kt・視程〇〇m」と読める程度に練習しておくと安心です。

一問一答

Q1. METARとTAFの違いを答えよ。

A1. METARは飛行場の現況気象情報(観測値)、TAFは飛行場の気象予報(予測値)。METARは現在の状態、TAFは今後の予報という点が異なる。

Q2. 雨雲レーダーで飛行前確認すべきポイントを2つ答えよ。

A2. ①雨雲の位置と移動方向(飛行地点に向かってきているか)、②雨雲の強度・発達状況(急速に発達している場合は特に要注意)。

Q3. METARで「27010KT」と記載されていた場合、風向・風速を答えよ。

A3. 風向270度(西)・風速10ノット(約5.1m/s)。

まとめ

ドローン飛行前には、一般天気予報・雨雲レーダー・雷情報を基本として確認し、空港近辺や精度の高い情報が必要な場合はMETAR・TAFも活用します。一つの情報源だけでなく複数を組み合わせて判断し、現場での目視確認も加えることが安全飛行の基本です。

飛行中止の判断に迷ったときは「安全側」を選択することが重要です。

関連記事:風速リスクとドローン飛行の関係 高気圧・低気圧・前線とは 雲の種類と飛行への影響

参考資料

・無人航空機の飛行の安全に関する教則(国土交通省 第4版)

・気象業務法(昭和27年法律第165号)

・気象庁 航空気象情報

この記事を書いた人

ソラタ

30代。二等無人航空機操縦士の技能証明取得を目指して勉強中。学科試験で詰まったポイントを整理してお伝えします。